⑩あほ【クールだね、ギャグが】

【04 クールだね、ギャグが。】

「う゛ぅ～・・・」

すっかり机と仲良くしちゃってるオレ目の前で、さっきから難しそうな本とにらめっこしている『鉄仮面』に、気づかれないように、でもちゃんと聞こえるようにうなり声をあげる。

「う゛ぅ～・・・う゛～・・・」

「・・・何だ、さっきから・・」

何度も何度もつまらなそうにうなっていたオレの耳に、ようやく声が降ってきた。

「（ようやく反応してくれて嬉しいけど・・・。相変わらずドライだよなぁ～・・・、コイツ・・・。）」

「・・・何だ・・・。」

「いや・・・、別に・・・」

口ごもるオレを見かねてか、目の前のコイツはため息をひとつつくと、静かに本を閉じた。
メガネの奥の真っ黒い目がオレを真っ直ぐ見据える。

「・・・どうせ、『相変わらずドライなヤツだよなぁ～』なんて、思ってたんだろ・・・。」

「・・・返す言葉もゴザイマセン・・・」

思っていたことをドンピシャで言い当てられた・・・。エスパーか、コイツ・・・。

「・・・俺だって、ダジャレのひとつふたつ・・・」

「言えるのか？！」

「・・・何でそこで驚く・・・」

「え・・・、あ、ごめ・・・っ」

いやいやいやいや・・・（汗
普通驚くって・・・。
だってお前、この前オレとどこぞのお笑い芸人のライブ行った時、クスリとも笑わなかったじゃないか・・・。


「じ・・・、じゃぁ言ってみろよ・・・。き・・・ききききき、聞いてて・・・やる、か、ら・・・」

（・・・何で緊張しちゃってんだよ・・・っ！オレ・・・っ！！！）

「・・・。」

机の上にカチャと音をさせて、華奢なフレームのメガネが置かれた。
珍しくメガネを外したコイツは、スーッ、と軽く息を吸い込んだ。

ゴク・・・ッ

「・・・と・・・」

「・・・と？」


「・・・隣の空き地に囲いが出来たんだってさ、へー、カッコィィ・・・。」


「・・・・・・・・・・。」

「・・・・・・・・・・。」

「・・・・・・・・・・。」


「・・・・・・・・・・・・・・へ？」

思わずこんな（　・□・）顔になるオレ。

「・・・・・・・・ップ・・・・、クハハハハハハハハ・・・・！！」

目の前の鉄仮面が見事に剥がれた。
人が笑ってるの見て、キモチワルイと思ったの初めてだよ・・・、オレ。

「クハハハハハハハハハハハハハハ・・・・・！！！」

コイツって色んな意味で『クール』だったんだな・・・。
つか、もうその不気味な笑いを止めてくれ・・・。クラスのみんなの視線が痛い。


《強制終了》



↓お題配布元↓
【サイト名：ひよこ屋】
→http://id15.fm-p.jp/33/Yellowmarfee/

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こんにちゎ(^^)最中です。
とりあえずお題を消化致しました<(_ _)>

落ちゎありません！

難しかったです・・・。
ちゃんとお題通りに書くことが出来たでしょうか・・・。

お粗末様でした(=_=)